次男はこの秋の夜長のクソ寒い時期に、扇風機に当たって寝たがる。
夏に扇風機に当たっていた気持ちよさをそのまま引きずっているのだろう。
次男は俺と寝たがる。
滅多に会えない、レアキャラである、パパが唯一いる時間帯だからか。。
次男は眠ると布団を抜けたがる。
小さい子は体温が異常に高いものだ。
俺は眠ると布団を独り占めにしたがる。
大人は布団にクルマルのが好きなのだ。
扇風機のスイッチを何度切れと次男に言っても、切らない。
毎晩、次男の熟睡後、俺がそっと布団から手を伸ばしスイッチを切る。
ことに、一昨日の夜は、扇風機を二台持ってきやがった。
次男の熟睡後、スイッチを切るのではリスク管理がガバガバである。
案の定、先に俺が寝てしまい、次男、風邪をひいた。
仕事持ちの妻、キレまくる。
お前が責任とって休みをとれといってくる。
俺は休まない。休めない。
とても、申し訳ないという思いと、妻の切れ具合が合わさり、俺はもう、居ても立っても居られない気持ちになる。いや、これまでの俺はそうなっていたに違いない。
扇風機で風邪を引いたのはこれが初めてだが、それ以外に、いろんな件で、俺は妻からキレられてきた。
また、そのキレ具合は尋常じゃない。
怒りに怒りが増幅され、自分でも制御出来なくなるようだ。
俺がビビリだということもあった。
2年前からブラック部署に配置され、理不尽な扱いを受け、ビビればびびるほど、気を使うほど、正直にやればやるほど痛い目を見まくってきた俺は、ダークサイドに落ちた。
ダークサイドと言っても、
与えられた役割以外の仕事は振られても断る。
くだらない仕事は催促されるまで無視。
辻褄の合わない指示は、気を使わずに大声で上司に指摘する。
責任は上司に押し付ける。
ぐらいだ。
これまで俺は、これと真逆のことをやってきた。
上手くいくはずがない。
ブラック部署のせいではなく、俺のせいだったのかもしれない。
まぁ、いいや。
扇風機事件について、今日の朝も妻はキレまくっていたが、俺はもう、恐怖を感じなくなっていた。
心底申し訳ないという気持ちも、出てこなくなっていた。
41歳。不惑(悪い意味で)。
このままいくと、50歳で天命を知るのだろう(悪い意味で)。
そうすると、60歳では、耳従う気はしない。
まして、70歳で心の欲するところに従えば、矩を踰えてしまうのではないだろうか。
詰まるところ、孔子が言いたいのは、60代からが大事だよということか。
むう。。