恐ろしいほどに、水曜日が何度もやって来る。
楽しいことなんかない。
家は安らがない。
ほどほどに残業代をせびって、
日高屋で飲んで帰る。
子供が寝るまで待つ。
同じ仕事じゃないけど、明日も仕事。
帰ったら寝るだけ。
俺は、サラリーマン。
普通のサラリーマンやってんなー。
そういえば、異動希望調書の時期だ。
希望通りに行くことなんてないけど、希望はない。
住めば都。
ブラック部署に配属されて約2年が経ち、俺も立派なブラックの一員だ。
慣れた都は住みがいい。
せっかく慣れたのに、他場所を希望するのも、もったいない。
このままなんだろう。
どこも希望しない、人事になされるがままなんだろう。
中学生の息子の成績が悪く、妻が切れている。
子供は怒っても勉強しないよ。
そんなに叱って、お前は子供に何をさせたいのかい?
それとも、自分が何者かになれると思ってるのかい?
とか、
ニヒル。
ニヒルってなんやねん。
いけないのはわかってる。
これからは勉強できたって、役に立つんかい。
いや、身に付けても損はない。
自分はどうだったかい。
満足な暮らしかい。
とかなんとか、ブレにぶれて、言い訳を考えながら。
俺は全く、気にならない。
なぜ、気にならないのだ。
成人までは無知。
道筋を立ててやるのが親だ、放任は悪だとかなんとか、昔言っていたよと、久しぶりに会った同期に言われた。
昔はそう思っていたよ。
今は何にも思わない。
中学生の息子。あんなに可愛かったのに、デカくなってきている。
もう一度、現実逃避をするべく、もう一回、あの頃に帰ろうと俺は4歳の次男の寝顔をみながら、その子の手を握って寝るのだ。
おやすみ。家族。
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